先日、某出版社主催の高校の英語の先生向けの講演を聴講しました。その中で興味深いことがありましたので、皆さんとニュースレターで共有できたらと思います。
講演の内容は、新型コロナと共存のためのオンライン時代に、いかに生徒の満足度高く、実際の授業と変わらぬ会話などのコミュニケーションを交えた授業を行うのかというもの。色々とバーチャルテキストやグループワークの方法など盛りだくさんでした。
その中で、元文部科学省初等中等教育局教育課程課・国際教育課外国語教育推進室教科調査官の向後先生(現在は大学で教鞭をふるってらっしゃいます)がお話され、生徒の会話力向上のため、教師陣が見落としがちな点を拾っておられました。
それは、英語の「受信機能と発信機能」について、「教材だけを見て、この文法や単語の使い方はうちの生徒には簡単すぎるな、と思わないでください」というところから始まりました。

受信機能=リスニング、リーディング
発信機能=スピーキング、ライティング

授業で習ったことで、問題なくついて来られいて、テストでも間違うことがない事項があるとして、それはイコール使える(使える=発信機能)ではないということ。概念としてはなんとなく大人である私たちもわかっていますが、どうしても実際の会話となると、そんな簡単な言い間違いをしちゃうの?え、それも出てこない?などと焦る気持ちが。
けれど、そこで心に留めておいていただきたいのが、感覚としては、高校生は中学生の頃に学んだ知識を「発信機能」として使えている、中学生は小学生の頃に学んだことを発信機能で使える、ということ。

「徐々に徐々に時間をかけて吸収した受信機能が、徐々に徐々に発信機能に繋がります。発信と受信でできるレベルは大きく異なって当たり前ということを忘れないでください。」と仰るのを聞き、まさにEP!で現在複雑な文法をインプット中のPhonicsコース、また、どんどん向上するライティング力とスピーキング力の間でもどかしさを感じてらっしゃるYLEコースの生徒さま、保護者さまがたのお顔が浮かびました。毎週根気よく宿題にお付き合いいただき、「前にやったやん。また同じこと言うてるわ。参観の映像で全然喋れてないねんけど大丈夫かいな」など、日々すぐそばで見られているからこそご心配は大きいと思います。

上に記しました通り、今お子さんたちが毎週集中してレッスンで学んでいることは、必ず遠くない未来に繋がりますので、ぜひこれからも一緒に頑張っていただけたらと思います。

当日の講演映像:https://www.youtube.com/watch?v=L7LAdA2vEl0&t=562s